白神こだま酵母とは

約800万年前日本海が隆起してできたと言われているのが秋田県と青森県の県境にまたがる「白神山地」。

1993年12月屋久島と共に日本で初めて世界遺産に登録されました。

45000ヘクタールにも及ぶ広大な山岳地帯は、ほぼ北緯40度に位置し世界的にも稀な豪雪地帯であったが故に人の進入を許さず、そのために1万年もの間、自然生態系を守り続けてきたといわれています。

世界最大級の原始的ブナ林を中心にその奥深い神秘さのまま清らかな水を湛え、動植物や何兆種類とも言われる微生物が生き続けた世界の貴重な財産です。


その遺産指定地域内で採取した腐葉土の中から、秋田県の小玉健吉博士と秋田県総合食品研究所の行動研究により、製パン用酵母が発見されました。


腐葉土から分離された約500株の中から発酵性のあるものを選抜し、さらに「発酵力の強いもの」「増殖力のあるもの」「香りのあるもの」・・・と選抜しその中で1株だけ残り、それが今使用している「白神こだま酵母」です。

白神こだま酵母サラパン教室 テキスト引用


強い発酵力で短時間で

従来の天然酵母といわれているパンは、仕込みから焼き上がりまで10時間から18時間かかっていました。

しかし、純野生酵母「白神こだま酵母」はその強い発酵力により通常のイーストと同じように、

2時間半から3時間ほどで焼き上げることができるのです。



トレハロース

地上の生き物は様々な環境で生存しています。その中で、極度の乾燥地、極寒地などの過酷な環境のもとで、絶えることなくその命を繋いでいける奇跡の秘密とされるのが自然界の糖質「トレハロース」です。


甘いだけではなく、食品の乾燥や痛みを抑えたり、旨味を引き出したりという力があるとされています。

極寒の地「白神山地」で生き続けた「白神こだま酵母」は他の酵母と比べ4倍から5倍も多くトレハロースを持っています。

その為、少ない糖分で自然な甘さのパンになり、バターなどの油脂を使わなくても柔らかく焼き上げる事ができます。

天然酵母とドライイーストの良いところを

「天然酵母」も「イースト」も、「酵母(yeast:イースト)」としてはどちらも天然に存在する酵母菌のことをいいます。

お店で売っている、「天然酵母」とは、果物や穀物などに付着する「酵母菌」を採取し、自然に発酵させた酵母です。

種おこしと言われる作業には時間がかかりますが、ゆっくり発酵するものが多いので、その熟成による旨味や、味わい深いパンができあがります。

ドライイーストは手軽に思い立ったらすぐにできる気軽さや、果物や穀物から発酵力の強いパン酵母菌だけを「人工的に集めて培養」し、そのため、短時間でパンを膨らませる力を持っていて、発酵力が安定しているのが特徴です。


白神こだま酵母は、「天然酵母」の種類に分類されます。

しかし、長時間の種おこしの手間はなく、ドライイーストのような扱いの簡単さと、天然酵母の特徴の焼き上がりのパンの独特な甘い香りが特徴です。

酵母の保存や使用方法は、水分に触れさせないで冷蔵庫に入れておき、一定の温水で溶かすだけ。

発酵も特別寒い所以外では、発酵器械などはいりません。家庭で簡単に天然酵母パン作りが楽しめるのです。

使い勝手の良さは、ご家庭で気軽にパン作りができるのではないでしょうか?


ご自宅で召し上がる、シンプルな食事パンや、お子様が好きな「メロンパン」や「クリームパン」、パン屋さんで売っているようなパン総菜パンの「ハムチーズパン」などのお総菜パンも得意な酵母です。

是非、挑戦してみてはいかがでしょうか?